小江戸大江戸 DNF

3月の中旬、川越をスタートし200km走って川越でゴールするレースに出場した。29時間以内で完走できれば、ギリシャで開催されるスパルタスロンへの出場権が得られる。

200kmのコースルート

第一目標はもちろん29時間以内完走、その次が制限時間内完走だったが、翌月に初個展を控えていた私は、走ってる場合なのか……と、気持ちが乗り切らないまま会場へ向かった。

土曜朝8時、スタート直後の周囲のスピードに引っ張られないよう、ペースを気にしながら走り始める。最初の40km、第1エイドの吉見、第2の手島あたりまでは、知人たちと談笑交えつつ、一緒に走らせてもらっていたが、途中から一人旅になった。

ふと手首に計測バンドがないことに気が付き、来た道を戻り始めたものの、何人かのすれ違うランナーから、「見なかった」と聞いたところで、運営に連絡、進んで良いことを確認し、再び前を向いて走り始める。53km地点の第3エイド玉淀では手計測で記録してもらった。

ここまでずっと曇り空、夜は確実に雨になる予報で、74km地点の第4エイド唐子に着く前に降り始めた。降ることがわかっていても、実際に降ってくると気が滅入ってくる。

唐子に着き計測バンドを落としたことを告げると、バンドが届けられていた。一安心して肉うどんを食べる。時刻は17時、「ヘッドライト着用時間です!ヘッドライトを!」ボランティアスタッフが呼びかけていた。

トラックに水をぶっかけられながら、雨のバイパス沿いを走り、19時過ぎ、コース全体の中間地点となる川越93km地点に到着。雨と寒さ対策に、半袖から冬仕様に着替えて都内に向けて出発する予定だったが、天気が荒れると分かっている中、なかなか出発する気になれず、豚汁をいただきながら、レインを着た選手が出発していく姿を見送っていた。次のエイドまで約40km、さあどうする。

気持ちが途切れ、風呂に入って帰路についた。

都内ルートを試走した際に見た、タワービュー通りからのスカイツリー