蓬ヒュッテでテント泊の谷川連峰馬蹄縦走を時計回りに。
海も川も行きましたが、やっぱり山は外せないということで。
山好きなら一度は歩いてみたいと言われる谷川連峰馬蹄縦走へ。
厳しい自然環境の影響で、谷川岳は標高1500mが森林限界。
幸い雨に降られることもなく、どこを切り取っても素晴らしい景色が続く尾根歩きに
ヨツバヒヨドリやシモツケソウが咲き乱れ、望みに望んだ夏山行となったものの
太陽が雲から顔を出すと、日を遮るものがないので暑い。とにかく暑い。
けれども立ち止まると、寒い。なので歩く。そしたら暑い。
遥か先の尾根を、眺めるだけなら申し分ないのに、
あそこまで歩くのか・・と、地味なアップダウンを繰り返すたびに、
どうしてこんな所に来てしまったのだろう・・と、幾度となく。
あまりの暑さに持参した水の減りは予想以上に早く、
全コースタイム13時間の道中、水場は蓬ヒュッテにしかない。
もう頭の中はやかん丸ごとキンキンに冷えた、麦茶を一気飲みすることばかりで、
やかん麦茶、やかん麦茶、やかん麦茶・・と頭で唱えながら歩いた。
(普段はカレーと唱えながら歩くことが多い)
スタートから5時間、蓬ヒュッテにたどり着き「十六茶」の文字を見た瞬間、
とにかく「茶」の文字を見た瞬間、
脳内やかんの蓋が開いてお茶で溢れたのだけど、売り切れていて、
おちゃあああああああああ!となったのは言うまでもない。
(ここから往復20分の水場は「最後の水場」と記されており、
それはそれは冷たい!うまい!極上天然水で、顔を洗った瞬間、生き返った心地がしました)
下山8時間の行程は、天然水を大事に飲みつつ、やかん麦茶を唱えつつ、
足の疲労が限界で、ほんの少しの段差も辛く、コースタイムを大きく上回り、
ヘトヘトへろへろになりながら秘境駅土合に到着。
自動販売機という文明を前に、麦茶の文字は見当たらなかったけれど、
帰って来られた・・・という安堵感に勝るものもなく。
性懲りも無く、また行くのだろうなと思う。
「日本一のもぐら駅」と言われる土合駅の改札階からホームまでの階段。な、長い・・・!